フォークリフトのノンマーキングタイヤとは?床に跡が付く原因と導入が必要な現場

フォークリフトのノンマーキングタイヤとは?

「フォークリフトが通ったあとの床に、黒い線が残っている」というお悩みはノンマーキングタイヤで解決できますが、すべての現場に必要なわけではありません。

本記事では跡が付く仕組みから導入が必要になる現場、導入前に知っておきたい注意点までを解説します。

床に黒い跡が付く原因

一般的なタイヤが黒いのは、ゴムの補強材としてカーボンブラックという黒い粉末が配合されているためです。

この成分はタイヤの強度や耐摩耗性を高める役割を果たしています。

ただし旋回や急ブレーキでタイヤが床とこすれると、削れたゴムが床面に付着して黒い線として残ります。

これがマーキング(タイヤマーク)と呼ばれる現象で、エポキシ塗装やビニールタイルのような平滑な床で目立ちやすくなります。

一度付いた跡は通常の清掃では落ちにくく、専用の洗剤やポリッシャーが必要になるケースも少なくありません。

フォークリフトのタイヤ痕

ノンマーキングタイヤの特徴

ノンマーキングタイヤ (カラータイヤ) は跡の原因となるカーボンブラックを配合から外し、代わりにシリカなどの白い補強材を使ったタイヤです。

グレーやベージュ、乳白色のものが多く、見た目でも通常のタイヤと区別できます。

注意したいのは、ノンマーキングがタイヤの構造の分類ではないという点。

クッションタイヤにもノーパンクタイヤにもノンマーキング仕様があり、同じ構造のまま配合だけを変えたものと考えると分かりやすいです。

タイヤの種類ごとの違いについては、フォークリフト用タイヤ注文前の確認ポイント|サイズと型式の見方を解説もあわせてご覧ください。

フォークリフト用タイヤ

導入が必要になりやすい現場

床の汚れが品質管理や見え方に直結する現場では、ノンマーキング仕様が前提になります。

現場導入の理由
食品工場・食品倉庫衛生基準への対応、異物混入の防止
医薬品・化粧品工場GMPなどの管理基準、清掃工数の削減
精密機器・電子部品工場クリーン度の維持、発塵の抑制
商業施設・展示場来場者の目に触れる床の美観維持
物流倉庫(塗装床)エポキシ塗装面の見た目保持

特に食品や医薬品の分野では、監査や工場見学の際に床の状態が確認される場面もあります。

取引先からの要請で導入を検討するケースも見られます。

導入前に知っておきたい注意点

価格は通常タイヤより高め

生産量が限られることもあり、同じ寸法の通常タイヤと比べて単価は上がります。

もっとも、床の清掃コストや再塗装の遷度を含めて考えると、トータルでは差が縮まる場合もあります。

交換費用の考え方はフォークリフトタイヤの交換費用はいくら?相場を左右する要素とコスト削減の考え方で解説しています。

弊社では通常の黒タイヤとノンマーキングタイヤの両方を販売しており、フォークリフト1台分の交換で国産品と比べ最大4割のコスト削減ができるコストメリットでご好評をいただいております。

摩耗が早く進む場合がある

カーボンブラックは耐摩耗性を高める成分でもあるため、これを外すと寿命が短くなる傾向があります。

走行距離の長い現場では、交換頃合いが上がる可能性を見込んでおくと安心です。

交換時期の判断基準はフォークリフトタイヤの交換時期はいつ?寿命を見極める5つの判断基準と長持ちのコツをご確認ください。

静電気対策の有無を確認する

見落とされがちなのが、帯電の問題です。

カーボンブラックには導電性があり、車体にたまった静電気を床に逃がす役割も果たしています。

この成分を外したノンマーキングタイヤは、仕様によっては静電気が逃げにくくなる場合もあります。

電子部品を扱う現場や引火性のある物質を保管する倉庫では、帯電防止機能を備えた仕様かどうかを確認してください。

カラータイヤを装着したフォークリフト

通常タイヤとの使い分けの考え方

判断の軸は、床の汚れが業務上の問題になるかどうかです。

  • 衛生基準や監査への対応が必要→ノンマーキングを選択
  • 床の美観を保つ必要がある→ノンマーキングを選択
  • 屋外中心で床の汚れが問題にならない→通常タイヤで十分
  • 屋外と屋内を行き来する→屋内専用機を分けて運用

複数台を保有している場合は、全台を切り替えるのではなく、床の汚れが問題になるエリアを担当する機体に限定する方法もあります。

この形であれば、コストを抑えながら必要な範囲に対応できます。

まとめ

ノンマーキングタイヤ・カラータイヤは、カーボンブラックを配合から外すことで床に跡を残さないようにした仕様のタイヤです。

衛生管理や美観が求められる現場では有力な選択肢になりますが、価格や寿命、静電気の扱いといった面での確認も必要です。

自社の現場に必要かどうか迷う場合は、床の仕上げと取り扱う製品、機体の型式をお知らせいただければ適した仕様をご案内します。

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